幼子たちより怖いもの

保育園実習といっても0歳児から5歳児までの各クラスを1時間半から2時間半という短い時間でどんどん回っていくというもの。お気に入りの子がいたとしてもすぐにお別れです。

今日は3,4,5歳のクラスを回りました。3歳児はまだまだ個人主義の塊なので、遊びも一人で勝手気儘にするだけ。俺に飛び掛ってくる子がいない、とまではいかないにせよ、平和なものでした。

4歳児になると大分他人の存在を認知できてきていて、遊ぶ時も協力する姿をよく見かけました。それは微笑ましいことなんですが、他人への興味が出てきたことと体力の増強に伴い俺への被害が凄いことになります。クラスに入った2分後には左足に一人子供が抱きついており、1時間を経過した頃には4人が俺のTシャツを全力で引っ張る状態。昼食後の遊び時間にいたっては、お兄ちゃん柔道しよ、相撲しよ、おさるさんやって(子供が俺の腕にぶら下がることを意味します)と言う子が12人。一人投げてる間に6人に囲まれ、一人ぶら下げてやった途端に左右の腕合わせて8人がぶら下がろうとする。流石にどうしようもないので一度整列させて順番に一人ずつぶら下げると無限ループの如き勢いで何度も何度も並びます。どうにか処理していると彼らの興奮が頂点に達して並んでいた11人がドミノ崩しに地に伏しました。一番下でつぶされてる子が流石に心配になったので焦って全員どかして救出すると涙ぐんでるだけでした。丈夫だ。

最後は5歳児。此処まで来ると立派なもので、仲間内で協力しあうし注意もしあう。無論飛び掛ってくる子達や殴りかかってくる子達もいるのですが4歳児に比べると幾分かマシ。既にひらがなぐらいは皆読めるので、俺の左胸に縫い付けている俺の名前を読んで大ハシャギです。この年頃は名前を逆から読んだりアナグラムに読んだりするのが楽しいもので(当時俺もそうだった)そこから即座にあだ名を作り出して連呼してきます。昔自分でやったことを他人にされる、というのはある意味で新鮮でした。

合計80人ほどのお子様たちと触れ合って感じたのは、どの子もそれなりに可愛い、なんて博愛に満ちたことではなく、可愛い子は可愛いし可愛くない子は可愛くないという当然なことでした。可愛い子が特に懐いてきたのは俺の人間的魅力の賜物、なんていうものではなく、ただ単に俺が好き好きオーラを放出しているということを感じ取ったことでしょう。感受性が豊かな年頃ですから。今日は愛欲を只管に実感した日でした。

以上のように、子供との触れ合いは非常に楽しいものでした。しかし昼食時だけは死ぬ思いをしました。出たメニューの中に八宝菜があり、中には山盛りの椎茸。椎茸を一度喰うぐらいなら3日ぐらいは絶食する俺。正直喰えたものじゃなかったのですが、子供たちの手前堂々と残すことも出来ない。仕方ないのでメニューの中のパンが入っていた袋を周囲からこっそり拝借して、クラス中の目を盗んで椎茸を葬り去りました。椎茸を直接食わなかったとはいえ、椎茸が長時間漬かった八宝菜を摂取したため、吐き気が数時間止まりませんでしたけど。それを除けば素晴らしい一日でした。