たまってたものを幾つか

工学部・水柿助教授の逡巡森博嗣

自伝的小説としか言いようが無い作品。
異常なまでに脱線し続ける本文とふーっと気が抜けていくような駄洒落の応酬で一杯。
ストーリーだけを真面目に追いかけたとしたら文章量は2割程度で納まるはず。
S&MとかVとかでは登場人物の思考なんかがちらほらと描写されてるのだが、このシリーズでは殆どその描写に使われるというか、その部分は全て脱線している部分でしかないというか。
リラックスして読める内容のはずなんだけど他の作品の3倍ぐらい疲れるのが不思議な所。
個人的には好きなんだけど、森博嗣以外の作家がやったら顰蹙喰らうの確定だよなあ、というか森博嗣がやってもある程度顰蹙喰らってると思うけど。
ま、京極作品でいうところのどすこい(仮)と似ているようで全然似ていないので結局例えようがないんだけどね(他の作家で例えるのは面倒だし)。


『i.d.Ⅱ-seven-』三雲岳斗

正直言って前作のi.d.Ⅰの内容は完璧に忘れてたんだけどそれ程面白くは無かったんじゃないかという記憶があったので読み返さずに読んでみた。前シリーズレベリオンのキャラが出てくるぞー、ってのは知ってたけどⅡでは学校がレベリオンでメインになってた学校に変わってて、速攻で前のキャラが出てきたりしたので驚いたり嬉しかったり。Ⅰと内容がリンクしつつもほぼ無関係な娘がこっちの主役で、相方役の男が完全無欠の天才野郎だったりするのが格好よいというか超ご都合主義というか。とかいいつつキャラクターは中々良い感じだったしストーリーもテンポ良く進んだりでかなり面白かった。もしかしたら前作もこれぐらい面白かったんだろうか?とは思うが読み直す気にはならず。このレベルで続くのなら次からは新刊で買っても良いんじゃないかなーと今思ったけど先のことはわかりません。


『COOLDOWN』伊達将範

DADDYFACEシリーズの作者の初期の作品。
読み初めで速攻わかるのであっさりとネタバレを含みつつ内容を簡潔に纏めると、吸血鬼が高校の全校生徒監禁した時に見逃した一人の生徒が吸血鬼相手に大立ち回り、という話。ストレートど真ん中って感じの作品なので頭空っぽにして衝動に身を委ねて一気に読んじゃえば良いです。滅茶苦茶面白いってことはないけどある程度は面白いので暇人にはお勧め。ヒロインが中々良い味出してるので続編も読んでみたいんだけど出そうにないなあ。