空の中

『空の中』有川浩

前作『塩の街』でデビューした有川浩待望の二冊目。
この作品を胆摘に言うなら『怪獣物と青春物足しっぱなしで空自で和えてる』という本人の弁を借りるのがもっとも的確。親を失った少年の心の逃げ場所だの全は一なりを具現化する生命体とてんでばらばらな我ら人類との交流なんかを思うがままに描ききった傑作となっております。
前作は前半と後半で少々毛色が違って統一感が不足していたものの、今作では序盤から終盤までの展開が見事に一本に繋がっていて、とても清清しく完結していました。
刊行ペースはかなり遅めの作家ですが、今後の作品も至極期待がもてます。