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マリア様がみてる 妹オーディション今野緒雪

オーディションってのはある条件に相応しい人を選ぶために複数の人に対して幾つかの試験を与えたり競わせたりすることをいう、と俺は認識しているわけだけど、まああながち間違ってはいないだろう。ドラマの主演を選んだりアニメの声優を選んだりといったわかりやすいオーディションを受けたことがある人はそうそういないだろうが、実のところ誰しも日常的にオーディションを受けていたり受けさせたいたりする。それはつまり自分が付き合う人間を選んだり自分が読む本を選んだり自分が食べるものを選んだりといった、つまりは何かの中から何かを選ぶという作業の全てである。つっても誰もそんな風に考えて生きてないだろうし、もしもそういう考えを日常的に抱きながら生きてる人がいるなら、それは余程唯我独尊なやつなんだろう。何かを選ぶってのはそのものに対して高位の存在だからこそなしえることなんだから。

とかいう戯言は、まあ多少本編と関わってるのですがこれほど極端ではないので全然関係ないといえば関係ありません。とにかく今回、黄と紅の妹が蕾を選ぶべくオーディションを開催することを決意します。相変わらず男はかけらも存在しない作品で、こんな人間関係俺には絶対に築けねえっていうか築きたくねえって感じるぐらいに甘ったるく、互いに依存しつつ尊敬しあった姉妹をいくつもいくつも見せ付けられるわけですが、そういうの見たくて読んでるわけだから問題は無いわけです。ストーリー的になんか行き当たりばったりなような雰囲気があるようでいて、緻密に計算されてるんだなあと考えれないことも無いような展開だったりするので楽しんで読めました。流石に次回あたりで色々進展あるだろうなあ、と期待し始めてから一年ぐらい焦らされてる現状なのに、こりることなく次回に期待しちゃう自分はどうかと思いますけど。

(☆☆☆☆)