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バッカーノ! 1933(上)THE SLASH 〜クモリノチアメ〜』成田良悟
バッカーノ! 1933(上)THE SLASH 〜チノアメハ、ハレ〜』成田良悟

鋏・刀・槍といった刃物にはそれぞれ特徴があり、例えば鋏で紙を綺麗に切れる天才が刀で同じことを出来るわけも無く、刀で見事に人を斬ってのける天才が槍で人を斬れるわけもなく、槍で岩を貫き通す天才が鋏で岩を貫けるわけでもない。どれが最強かなんてのは時と場合によるわけで、殺しあうのか試しあうのか作りあうのか、まあとにかくどれが一番なんてのはいえやしないってわけで。

そんな戯言とはまったく無関係の本作では鋏をこよなく愛する拷問青年と刀をとてつもなく信頼する陽気なメキシカンをメインとしたマブでラブな刃物使い達の死闘が描かれています。初期から名前だけは出てきてたヒューイの野郎や、即効川に沈んだイブの兄貴といったなんともいえないキャラが飛び出してきたり、地上最強って言うより世界の覇者であるところの元クレアが大活躍しつつ婚約者との相思相愛っぷりを見せ付けてくれたりと盛りだくさん。メインをはれそうな登場人物が次から次に出てくる本シリーズですが、そろそろ1930年代編の纏めに入るってことで遠慮なくぶちかましてきやがっています。成田さんはどうも自分の作風の特徴をひたすらに煮詰めるタイプのようで、デビュー作から存在する不満点をまったく解消することなく自分の特徴をふんだんにぶちまけてきやがるので、ついてくほうは結構大変なんですけど。今回のお気にいりはやはり元クレアvs見た目吸血鬼男でしょうか。最強対最凶って感じがとてもファンキーでした。

<☆☆☆★>