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『平井骸骨此中ニ有リ』田代裕彦

第3回富士見ヤングミステリー大賞受賞作。

なんとも響きの良い、軽快に弁士が語りかけてくるように進んでく大正時代の物語。
なかなかに魅力的なキャラクターには好感がもてるものの、なんかいってることが滅茶苦茶京極的。
ていうかボーイッシュな編集とか目つきの悪いやせっぽっちの作家とかはどうみても京極堂主要メンバーのオマージュなんですが。
実際殺人の動機なんて考えても仕方ないとのたまわってみたり、最後に現場に人集めて仰々しく謎解きしたりするとこなんかもアレな感じ。
ただ、ヤングミステリー大賞に選ばれるだけあって、内容自体は非常にわかりやすいもので、難しい脳の話とか宗教の話がでるようなこともなく、京極堂的な人も優しい感じになってるし、萌えキャラも登場するし、肝心の事件のトリック自体も非常に簡単で、主人公がヒント集めしている途中で普通に理解できたりしました。そういう意味では京極よりも大衆向け。ただ、これ好きな京極未読者はさっさとあっちを読むべきだと思う。

っと、なんか貶してるようないいぶりになってますが、これはこれで非常に面白かったです。

(☆☆☆★)