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『バウワウ!』成田良悟

逃げてきたやつらの末路である人工島で生きている、それぞれの何かから逃げ出してきたやつらの物語。
現実から目をそむけた先で自分の望む現実を得ようとするものや、現実から目をそむけた先ですら現実を見ようとしないものや、現実から逃げ去った先で精一杯に生きようとするものなどが大いにバトルかまします。バッカーノに比べたらとてもとても人間的なやつらしか登場しない本作品は、バッカーノに比べたら多少場面転換が緩めで読みやすいっちゃあ読みやすいんですが、作品としてはバッカーノのほうが面白いような。まあ今が嫌で嫌でしょうがなくてどこか適当な場所にでも逃げ込みたいなあ、とか思っちゃってる5月病真っ盛りの誰か(とりあえず俺)さんは読んでみるのもいいんじゃねーかと思います。別に読んだところで何がかわるわけでもありませんが、適当にやってても適当に生きてける現実ってのは生ぬるくて結構良いもんだよな、ぐらいの感傷には浸れるでしょうから。

(☆☆☆★)