歴史小説の日

一夢庵風流記隆慶一郎

かつて少年ジャンプで連載された『花の慶次』の原作。
日本の歴史における花ともいえる戦国時代に、天下の傾奇物として名を馳せた前田慶次朗を主人公とした時代長編。
全ての欲を捨て、己の信念の赴くままに自由気ままに生き抜いた、男の仲の男の物語。
多くを語るのは野暮でしかないので簡潔に終えておくが、戦国武将を愛するものならば、是非とも読んで欲しい傑作である。

(☆☆☆☆)


『軍師 竹中半兵衛笹沢左保

稀代の名軍師として知られる竹中半兵衛を主人公とした時代長編。

俺の最も好きな武将である豊臣秀吉の腹心として、墨俣の一夜城の直後から三木城攻めの最中までの十数年間、彼を支え続けた天才。
自らの才覚を思う存分に振るうことだけを望み、出世・権力に何の興味を示すことなく、秀吉の影となって短い人生を全うした男の生き様が、生き生きと描かれている。

他の作品では秀吉のお市の方への恋慕を前面に押し出すことが多いが、この作品では竹中半兵衛お市の方との恋慕とは少し違う、なんとも崇高な感情をスパイスにふりかけていることで、竹中半兵衛の人間性を上手くあらわしていた。

(☆☆☆☆)