キーリ

『キーリ 死者たちは荒野に眠る』壁井ユカコ

第9回電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞作。

主人公は死んだ人の姿や思いが見えるという不思議な少女。
しかもその霊たちに妙に感情移入をしてしまうところがあり生きてる人間との関係がとても希薄。
そんな彼女が冬休みに出会ったのは<不死人>とよばれる、かつての戦争における加害者でもあり被害者でもある一人の青年と古びたラジオ。
冬休みを利用して彼らの旅についていった彼女は色々な霊との出会いと別れを経験する。

一見気が弱そうに見えるが実のところ結構はっちゃけた性格の少女が生きてるのか死んでるのかわかんねー青年+いわゆるマスコットキャラと一緒に旅をするというのは実際にはあまりないけど小説においては特に珍しいものではありません。目を見張るほどに面白くはない作品ですが、人とは少し違った世界を見ている少女と人とはいえない生き方を強いられている青年と昔人間だったラジオの微妙に互いを補い合った短いたびのひと時を垣間見ることができるのは、普通に面白いです。とりあえず続編に期待か。

(☆☆☆)