桜庭

『AD2015 隔離都市』桜庭一樹

感染後の成人生存率0%の未知のウイルスが漏れたことにより、西新宿を中心とした半径3kmを隔離しはじめてから10年後の新宿と、そこに存在するネットワーク上の新宿を舞台におくられる、かつて隔離都市から脱出を果たし、そして還ってきた一人の男の物語。

20歳前後を寿命とする老人達と、ウイルスに対する抗体をもっているが、未だ幼い可哀想な子供たちと、たった一人の『死なない老人』の3種類の人間それぞれの思いはよく描けていると思うし、ありがちとはいえまあまあ明確な設定も好感をもてる。ただまあ肝心の部分である面白いかどうかという質問に対しては唸らざるを得ない感じというかなんというか。いやはや、桜庭一樹は本当に当たりはずれが多い。

今年141冊目(☆☆☆)