『NANA』

芸能人にファンが多いってこともあって漫画の割には広く一般社会に認知されている少女漫画の傑作の映画版。
当然というか実に来る客は女ばっかで、俺の行った劇場では女同士8割カップル1割その他一割(内訳:老人9分に俺一人)といった具合。普段女ばかりの社会にいる俺的にはむしろホームって気分でしたけど。

原作が完結してない漫画を映画化した場合、妙な結末を迎えるためにちょこちょこと細部を弄ってしまい原作の良さを台無しにすることが多々ありますが、この作品の場合ほぼ貫壁といっていいぐらいに原作をそのまんま移植しているのでそういう問題は一切ありません。キャストもできるだけ(といっても多少無理はありますが)原作のイメージに近いですし、作品に出てくる小道具(部屋の模様だとかマンションの感じだとか着ている服だとか)にも並々ならぬ気の使いようで、NANAの世界が現実に降りてきてるという感じ。そこを見るためだけにでもNANAファンなら劇場に足を運ぶべきです。

肝心の内容ですが、まあ前述のとおりまんま原作どおりなので語る必要はないかと。もっとも2時間という短い時間の中で原作の4巻とちょっと分をするために色々と端折られてる部分(二人のナナ以外の描写の殆ど)はあるけれどそれは仕方ないし。あ、あと感心したのはライブシーンで、特にトラネスのライブシーンはちっとばかり震えました。まあナナが家の机に登って歌うシーンほど痺れませんでしたけど。

あとはまあ演技についてですが、演技にちと難がある役者もキャラのイメージを出すことには成功してるので問題は無い範囲。とりあえず前半はハチの可愛さに悶えて中盤は幸子の可愛さに萌えつくしてましたけど。幸子のキャストはちぃとばかり狙いすぎだと思います。や、まあそれはナナとかにも言えることですけど。

と、まあ色々書いた中に貶した文章が皆無ってことからわかるようにこれはかなり素晴らしい作品になってます。原作ファンは無論のこと普通に映画が好きってだけな奴も劇場に足を運ぶ価値はあります。

(☆☆☆☆☆)