殺愛

殺×愛0』風見周

天より降り立つ天使により終焉に向かいつつある世界。
世界が滅びる原因でもある不死身の少年は、卒業式の日に帰ってくる筈の『彼女』に殺されるために、自らの学校と街を守るために日夜戦い続けている。
彼女が与えてくれる死を待つために平和を装った世界で生きている彼の恋の物語。

主人公の無気力さというか諦めた感じが、なんともスッキリとした文体に相まって非常に切ないキモチにさせてくれる。
世界が滅亡するという最悪の状況の中でも日々を楽しむべく恋愛に花を咲かせる若者達を遠くから見つめるような主人公だが、彼こそ最も恋愛というか愛する人に対して強い気持ちをもっているという矛盾を孕んだ感じがなんともいえない。
世界への謎だとか主人公への謎だとか、色々と疑問もあるが、基本的に希望は欠片も無い世界なのが美味しいというかなんというか。

非常に続きが気になる作品。

5冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆★)