上等。

『バレンタイン上等。』三浦勇雄 

題名からわかるとおり『クリスマス上等。』の続編。
クリスマスで負った怪我がようやく治った五十嵐君だが、そんなとき当然のように現れたのはどこぞのテレビクルーの槍ヶ岳
んで、バレンタイン交流企画『あなたのハートをゲットです』が五十嵐君の通う高校と、どこぞの超お嬢様学校で開催されることが大決定。
日本におけるバレンタインデー≒どこぞの菓子会社の陰謀、を地で行くこの企画、当然ただで済むはずありません。

つーわけで続編。
全開のイベント(事件?)でいい感じになった五十嵐君とゆかりちゃんだが、ある日をきっかけに物凄く疎遠になってしまう。民主主義における頂点ともいえる大財閥の後継者と、民主主義における底辺の象徴とも言える一サラリーマンの息子というベルリンの壁より強固な身分の違いを意識したとき、単純な恋愛感情なんてのは容易く吹っ飛んでしまう。ただまあ、恋愛感情ほど複雑なものはないので、単純に一側面から見て思考しただけでは何も判らないんでしょうけど。

前作と同様の疾走感に加えて、友情だとか愛情だとか言う少年誌に重要とされる要素が更に詰め込まれた作品に昇華した上等(くそくらえ(あとがき参照))シリーズ。早くも来月『ホワイトデー上等』の発売が決定してるらしいので、楽しみに待ちたいところです。

17冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)