香辛料と武器防具

狼と香辛料Ⅱ』支倉凍砂

世には数多くのファンタジー小説があるが、その中でも行商人を題材にしたものは稀有だろう。
しかもその行商人が数百年のときを生きる偉大で見かけ美少女な賢狼を道ずれにしている、となればもうこの作品しかない。
ファンタジーというよりも中世ヨーロッパという感じの雰囲気。
魔法なんて出てくるはずもなく、剣すらも最もドラマティックなシーンで少し出てくる程度。
見せ場の一つは狼耳少女であるところの賢狼様と絶賛売出し中の行商人とのウェットに富んだまったりトーク。
そして何よりも手に汗握る互いの全てを賭けた商売シーン。
ハッタリを利かして相手の隙をつき、こちらの思惑を悟られぬように相手の思惑を悟る。
そして無事勝利を得てほくほく顔で次の街にいってみれば予想もしなかった状況に陥って途方にくれる。
一瞬で終わる剣でのやりとりとは一味違うスリル感、たまらない。

心のそこから超傑作だと断言できる本シリーズ。
折角ラノベ読者やってるんだから、全員読んどけ。

124冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆★)