頑張って二冊

『お留守バンシー②』小河正岳

バンシーによるお留守番物語その二。

前回の死闘でぼろぼろになったロビーを復興させるべく街の職人を館に招き入れることになった住人諸君。
配下の村の民にやらせるなら別にその目を気にする必要もないというのに、どうせなら流行の最先端のものを、というバンシーの思いにより人間らしく生活して街の職人の目をだます必要に迫られて四苦八苦。
同時期にご主人様が、憎き元クルセイダーを倒すべく刺客を差し向けてきたからさあ大変。
これはやっぱり姿も見せずに逆恨みしている妖精たちのせいなのだろうか、とかく大変な化け物たちであります。

というような内容でした。
今回の肝はまともそうに見えるバンシーもやはり変人でまぬけでど阿呆だったりする、というところでしょうか。
前半から中盤の流れは良かったのですが最後がちとあっさりしていて尚且つ唐突に終わった感じがしたので評価が下がります。

140冊目(☆☆☆☆☆☆☆★)


バッカーノ!1931 鈍行編』成田良悟

バッカーノ!』から一年後の、NYへ向かう豪華列車の車内で同時に発生した複数の事件。
テロと快楽殺人犯と貨物泥棒と意味を違えた列車強盗、更に200年を生きる錬金術師と最強の殺し屋。
そんな奴らが偶然にも同乗してしまったがために巻き起こった、複雑に絡まった血まみれの事象。
登場人物それぞれに思惑があり、それぞれの意思により行動をとるために物語は多層性を持つことになる。
本作は、続けて発売された『急行編』と表裏一体な物語であり、二つの物語を読むことでようやく物語の全貌が明らかになる。
この『鈍行編』を読んだだけではその背景が明らかにされない登場人物がかなり残っており、発生した事象の理由が皆目見当がつかないものも多々残っている。
そのため、この物語の全てを知りたい、という欲求が湧き上がるわけだが、だからといってこの物語がこれだけで完結していないかというとそうでもない。
まあわかりやすくいうと問題編と目明し編みたいなものだろうか。

と、いつもと趣向を変えた感想になりましたが、まあ兎に角面白いぜこれ、ということだけは間違いないです。

141冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆★)