バウワウ

『バウワウ!』成田良悟

成田良悟が連載開始後初めて送る『バッカーノ!』以外の単独作品。
つても案の定その後順調にシリーズ化され続けて此間一応の完結を迎えたようなんだけど。

日本の本土と佐渡島を結ぶ超巨大な橋の真ん中にある人工島を舞台とした迷った犬達の吼え合い。
5年前に親友である少女を橋で失った少年と、5年前に英雄になるために橋に登った男。
全然似ていないようでいて、鏡に映った像のようにとても似通っている二人と、たった一人の英雄による一つの事件。

バッカーノシリーズとは違い、(といっても複数の人物の意図と視点が絡み合って大きな事件を構成するという手法は同じだが)、人知を超えた何かが登場するわけではなく、ちょいと現実感の薄れた独立島を舞台にした、なんつーかひらたくいうとB級アクション映画的作品となっております。何気にヴィーノっぽいキャラが出てたりはするんですけれど、まあそこはご愛嬌。このすっげぇ自由なようで全然自由じゃない島の空気が気に入った人にとっては、多分傑作となることでしょう。

151冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆)