ウサギおいし

『ソラにウサギがのぼるころⅡ』平坂読

特殊能力を持つ後天性吸血鬼ばかりが集められた街で退屈な日常だけを愛していき続ける男子高校生とその周囲で大暴れと青春をエンジョイする変人奇人を描いたいかれた物語の第二段。
相変わらず予想しようが無い展開を次々に繰り出してきて、その全てが酷く戯言的で、尚且つ救いようが無いほどにエンターテイメントである、いわゆる一つのライトノベル
友情や愛情や欲望や怨念や後悔や嘱望といった平穏な日々を阻害しうる全ての感情を制御して極々標準的な高校生としての自分を保とうとする主人公ですがそんな風に生きること自体が標準的な普通の高校生から遠ざかる行為であるということに中々気づけずそれ故に苦悩する、ということでもなく結構あっさりとそのことに気づいてしまうのですが、そんな気づきすら即座に遥か後ろに向かって放り投げたくなるような状況に追い込まれるというか囲い込まれてしまうのがこの人の作品の特徴だったり。いやまあそこが大好きなんですけどね。

193冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆)