泣きゲ風味『最後の夏に見上げた空は』住本優

17歳の夏に死んでしまうという運命を背負った『遺伝子強化兵』。
戦争が終わり平和になってしまった世界で、彼らは最後から二番目の夏を生きている。
その中の一人小谷順子は強化兵の中の犯罪者が集められた高校に通い始める。
1ヶ月前以前の記憶の全てを失った彼女は、かつての自分を知る名門との共同生活の中で何を得ていくのか。

まあなんつーかとてもノベルゲーっぽい要素が散りばめられた作品。
記憶がないという不安と自分の死ぬ日が確定しているという恐怖を常に抱えながらも生きていく少女が主人公。
んで、彼女が記憶をなくすに至ったのには何か理由があるようで、それを知る同居人は自身の弱さと彼女への想いからそれを話すことが出来ない。
強化兵といっても普段は一般人と何ら変わらない能力しかない彼彼女達なので、精神的に常に追い詰められているという状況を無視すれば普通の学園者といえないこともない作品なので、内面描写が殆どといっていい感じです。
ただまあ、だからこそ毎回切羽詰った人物が登場して自分本位に大暴れしたりするので、そういうのが大嫌いな俺はちと読んでてストレスがたまったり。
同情の余地はあるが他人の迷惑もちと考えろ、ということで。
でもまあ中々面白い作品ではありました。

212冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆)