うえお久光

『ジャストボイルド・オ’クロック』うえお久光

悪魔のミカタ』シリーズで俺を熱狂させた挙句二年にも渡り(電撃文庫から)一作も新作を出さなかったうえお久光待望の新刊。
今回は一度崩壊し、家電と共に生きることで生存を許された人々が生きる世界が舞台。
殆ど誰からも必要されることは無い『探偵』という職業を選んだ元ヒーローのジュードと、目覚まし時計な黒猫アルの二人が、都市を股にかけて行われる連続殺人に挑む。

前回とうってかわって、SF&正統派ヒーローをテーマにした作品であるが、随所にうえお臭は漂っている。
ただ、SF作品に共通することであるが、世界を構築することに躍起になっているため、多少物語とキャラクターが薄く感じるのは否めない。
王道といえば王道な展開の連続で、悪魔のミカタシリーズの『グレイテストオリオン』に近い雰囲気があったりなかったり。
まあ、一作でキッチリシッカリ抜かりなく物語を完結させている技量には感服ということで。
伊達に二年間眠っていなかったんだなあと思えたので、いやまあ実際二作品発表してましたしね。

222冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆)