電波的な事件

電波的な彼女 〜愚か者の選択〜』片山憲太郎

かなり人間離れした奴らが存在しているはずだが、そのことを認識してない大部分で占められた世界。
多少打たれずよかったり妙な思考の仕方であることを除けば極々真っ当な不良であるところの柔沢柔は、アキバで助けた少女が世間を騒がしている”えぐり魔”の犠牲者となったことをしり、事件解決のため下僕である雨の友人と組んで犯人探しに乗り出す。
文字通り眼を覆いたくなるような、この無残な事件に隠された真実とは。

物語としては凄く面白く、キャラクターの魅力も十全に引き出された感じだが、物語の根幹となる事件の胸糞悪さがある意味で見事。
倫理観だとか道徳だとかに対して真っ向から異論を唱えている、とかいうほどのことではないのだが、まあそれに近しい感覚。
どうすればいいのかはわからないがそれが間違っているということだけは明らかである、しかしそれば所詮自分の考えに基づいた話でしかなく、其々にとっての正しさは其々しかしりえない、とでもいおうか。
まあ色々考えさせられる事件でした。

232冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)