買った順に逆時系列

学校の階段③』櫂末高彰

タイトルどおり熱い階段レースが売りのはずだが、なんか読み終えてみると途中に出てきたテニスの試合に一番力がはいっていたような?
まあ今回の主役とも言える天ヶ崎泉が元テニスプレイヤーで、それを際立たせるためのイベントだったので仕方ないんだけど。
あと、無口キャラとして売っていた筈の美冬姉ちゃんが思ったよりも熱血キャラだったってのがわかったのは良いような悪いような。

という風に思ってはいるものの、佳境で繰り広げたれた階段レースはやはり見物で、黒翼の天使の神々しいまでの勇姿は見事ではありました。
が、一作目のただひたすらに熱かったレースの頃と違い、二巻以降は『迷惑行為である』ということを自他共に認めている階段レースを、部員たちは何故好んでしているのか、というような内的な部分を解き明かすことに文量を使いすぎてる感じがしてちと不満です。
まあそれをひっくるめた上で熱いレースをしてくれるならいいんだけれど、両立が出来てないかなーという感じだったりするので。
ただ、次回はどうも一波乱ありそうな感じではあるので期待して待つことにします。

238冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)


マリア様がみてる 大きな扉 小さな鍵』今野緒雪

ついに、という感じの表紙を見て期待に胸を膨らませた読者は多いと思うが俺もその一人だ。
今回は時間軸上は遡ることなく時系列順に続いていくが、その視点がパートパートで代わる構成。
しかも主人公である祐巳視点は一ページたりとも存在しないという異色作だったりもする。
主観モードではちょいと大人びてきたものの何だかんだでまだまだ子供じみたところの多い感じの女子高生でしかない彼女だが、一般生徒や友人視点から見たら滅茶苦茶いい子というか、まさに蕾の象徴といった存在だったりする。ということで、今回は彼女の魅力がいつもよりも出ているような。

後は銀杏の君が格好よすぎたり、ぐるぐるドリル娘パートが初登場で隠されていた内心が包み隠さず明らかになったり、そのうえどうでもいいような気が漂うものの重大な真実だったりもするかなーっていうような秘密が解き明かされたりして、数年来読者が待たされ続けているあのシーンまでの準備は整ったという感じ。久々に面白いマリみて読めて幸せだなあ。

239冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)