2冊

『煉獄のエスクード ARCHIVESーだけど綺麗なものは天国には行けない』貴子潤一郎

『煉獄のエスクード』の主要人物たちを題材にした短編集。
相変わらず一つ一つの短篇のクオリティーが高く、短いながらも綺麗に全てがまとまっている。
ただ物語の性質上誰かにとっての大事な人が人間ではなく、それ故に悲しい決断や別れを迫られることになる、という展開が目立つためちと似通った趣を受けてしまう。
とはいえコメディー重視だったり人情重視だったりと一応各々個別性がついているので飽きるわけではない。
シリーズファンなら、まあ読むべきだろう。

249冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆)


『ズッコケ中年三人組』那須正幹

俺の読書人生の始まりとなったズッコケ三人組シリーズが50巻にて完結。
その後発売したこの作品は、あの三人組がリアルタイムで成長を続けた結果訪れた現代の物語。
コンビニ店長中学校教師レンタルビデオ屋アルバイターと其々の今を生きる三人の前に現れたのはかつての強敵怪盗Xだった。

恐らく誰よりもこの3人を愛しているであろう作者自らが永遠の少年たちの中年時代を描くというのは見事。
とはいえどうにも稚拙な感じの文章や目新しさの無い展開及びご都合主義っぷりなんかは目に付くもののかつての俺を思い出して読むことでそういう欠点には目を瞑れる。
かつてズッコケ三人組の活躍に心躍らせた少年以上の皆々様は現実を見据えるという意味で一読していただきたい。

250冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆)