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レンタルマギカ 鬼の祭りと魔法使い(上下)』三田誠
日本に存在する魔術結社の中でも上位に位置する葛城。
アストラル神道課の巫女、葛城みかんはそこの次期後継者の妹であり、絶賛家出中の身でもある。
シリーズ初の上下巻である今回は、我らがマスコット兼強固な結界係でもある葛城みかんが内に潜めている葛藤とかコンプレックスとかに打ち克とうとする物語である。
神童とさえ崇められる姉の影となり、もしもの時の代用品でしかない存在として本家で扱われていた彼女。
家出の末にたどり着いたアストラルにおいて、ようやく誰かの代用品ではない自分を手に入れることで得た束の間の幸せ。
現実から眼をそらすようにして生きていた僅か8歳の少女が、自分の血筋/欠如した才能/偉大すぎる姉、といった様々なコンプレックスと向き合うことを強いられる。
そんな彼女と保護者代理の猫屋敷を救うべく、残されたアストラルの精鋭たちは葛城本家に向かう。
どこぞのソロモンの姫/堕ちた陰陽術師/対魔術師用の魔術師、なんかも絡み合い、シリーズ屈指の極限異種魔法バトルが始まる。

ということで、テーマが竜の次に好きな鬼ということもあり、非常にすばらしい内容。
特にクライマックスで、久々に妖精眼を発動したうえでの前人未到な社長命令に鳥肌。
本来交わることがないはずの違う色を持った魔術師たちが共存するアストラルの底力を見た。
160〜161冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

レンタルマギカ 魔法使いのクラスメイト』三田誠
魔法使いも普段は一般人と大して変わらない生活をしているため、何も知らない友人知人がいてもおかしくはない。
とはいえたかだか数十人しかいない現クラスメイトが依頼者になる可能性は天文学的な数字になりそうだが。

というわけでクラスメイト関連の短編+もう一人の妖精眼の所持者の物語で構成された短編集。
何気にシリーズ中めったに存在しない殆ど純粋な一般人にとって、魔術の夜がいかな印象を受けるかが非常によく描かれている。
前回がとてつもない規模だった反動か、今回の魔法戦は比較的小規模なもの。
とはいえ魔術が絡んでいるというだけで生死の問題に直結してるんだけど。
とりあえず、彼と彼女らのクラスメイトたちの変わらない友情に乾杯。
162冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆★)