西尾維新本領発揮

レジンキャストミルク7』藤原祐
自分のものを他の誰かに唐突に奪われる、なんてことは余程精神的なマゾヒスト以外は嫌なはず。
それが自分にとって大事で大事で仕方ないものだったら更に大変、よしんばそれが自身の存在そのものだった日にはもう。
この物語は滅んだ世界の欠片を抱え込んだまま戦いの日々に身を通し続けている高校生+αの物語である。
或いは自身から欠落した何かを追い求めたり追い求めなかったりしつつ極々普通な日日常生活を謳歌する少年少女+年増の物語とも言える。
巻数を増すにつれて明らかになっていった物語の真相。
それに伴い壊れていった其々の殻の奥で隠れていた自分の姿。
大事なものを見つけ/見失い/得て/無くしていった彼彼女らの物語も次にて終幕。
クライマックス直前の本巻においてはついにシリーズ初、ラストで泣かされた俺がここに。
もう言うべきことは何も無く、ただただ物語の終焉を見守るのみ。
164冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆★)

刀語 第六話 双刀・鎚』西尾維新
誰かに負けることで得られるものってのは確かにあるとは思います。
ただまあそれは全てネガティブな素因を持ったものばかりで、それをプラスに転じれるかどうかってのはその敗北者個々人の特性によるものでしかないと思うので、実際問題負けたから得れたというよりは、負けたことで得やすくなったことでしかないんじゃないかなーとか思ってみたり。
さて今回はぶっちゃけ虚刀流が後継者たるとがめの刀こと鑢七花が絶対凍土な雪山にて遭難/超苦戦ってか敗北するお話。
出てくる刀は、まあ当然のようにどっからどう見ても刀ではない刀で、その名のとおり双刀・槌。
ぼちぼち剣士との戦い以外の陰謀/策謀蠕く水面下での戦いを描写する比率も増えてきて、正直面白さが加速しているというか。
次回は早くもというかついにというか、前々より予告されていたところの前前日本(本土)最強の彼女との真剣勝負だったりするので、いやもう楽しみすぎて狂いそう。
165冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆★)