『陰陽ノ京 巻の五』渡瀬草一郎

前作より3年の時を置いての刊行。
一つの大作シリーズを完結させてから書かれた本作は、これまでに増して上質な物語に仕上がっている。
起きた事象/新たな登場人物/事件への対応策/これまで語られなかった設定の開示
実のところ上記のどれもこれも然程目新しい感じではなく、空いていたピースが順当にはまっていったかのような気分にすらなるほど自然な展開のオンパレード。
それなのに読後の満足感がすばらしくてたまらないのは、この作者の持つ底力の賜物だろう。
彼らの物語をもっと読みたいのだけれど、何年か焦らされた後で、熟成されたそれを読むのもまた一興である。
172冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)