こち亀

『小説こちら葛飾区亀有公園前派出所』原作:秋本治
こち亀30周年記念×日本推理作家協会設立60周年記念合同企画。
各作者が自分の持ちキャラとこち亀ワールドを合体させてみたり、オリジナルキャラを出張らせてみたり、純粋なノベライズっぽくしたり。
第一線で働くミステリ作家たちの競演、なのはいいのだけれども、どうもどの作家も各キャラの個性を捉え損ねているような感覚で辛い。
その中でも比較的いい感じだったのは今野敏『キング・タイガー』で、これのいい所は両津をあくまでも偶像として使用し、実質的に出番がほぼ無いように構成したところ。なので、違和感少な目。
または、京極夏彦ぬらりひょんの褌』がとても良かったのだが、それにしても寺井のキャラが狂い気味だったし。
正直こち亀というやりたい放題可能なおもちゃ箱を目の前に放置された時にモノをいうのは作家本人の個性/能力である。
どれもこれもこち亀という枠をはずして読めばそれなりに面白はずだが、そうするとその作品自体の意味がなくなるのでそういうわけにもいかず。
やっぱこういうアンソロジー系書く時はそんじゃそこらのファン以上に作品に対して詳しくなっててもらわないと読むのが苦痛になるんだよねえ。
173冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆)