とりあえず4冊

とある魔術の禁書目録SS』鎌池和馬
学園祭の時の彼是のため、ローマ清教と一触即発な臨戦状態にある学園都市。
我らが庶民勇者上条当麻は成り行きからクラスメイト全員+αですき焼きを食いに行くことに。
そんな平和な一日の裏側では街の暗黒面に堕落してまで一人の少女を筆頭とした同タイプの10万人以上の少女とその系譜を助けようとする一方通行が初仕事に就任。
同時、遠き海の果てではイギリス清教女子寮である意味戦いの趨勢すら変えかねない会談/小さな出来事が巻き起こる。
そんな普通の一日の最後は街の裏表を巻き込んで一人の保護者を巡って規模としては比較的小さい命がけの戦いが勃発。
いつもと違い複数の状況をつなぎ合わせた上でお送りする科学魔術入り乱れてのSS。
物語の転換期とも呼べる比較的ライトな風味の一冊。
全てのキャラクターに見せ場ありの良作に仕上がっておりまする。
192冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆★)


断章のグリム? 赤頭巾・上』甲田学人
今回も当然のように童話を題材としているわけだが、どちらかというとそれよりも小中学生の虚栄心/服従するものと服従させられるものの思い/理想の自分と現実の自分のギャップに対する反発し、などといったガキらしい思いに由来した出来事メインなイメージが強かったり。
メインの二人が他のロッジがある町に事件解決のため乗り込む、というのは前と同じ流れだけれども、今回の問題はそのロッジ内部が全然まとまっていなかったり、ロッジの騎士未満な反発心溢れる少年の妨害工作とも言える独断行動が目立ったりと肝心の事件自体に専念できない様相を呈している。
まあこれはこれで良いとは思うのだけれども、そういった事情もあってか、どうにも事件の全貌がさっぱり読み取れない。
というか解決の糸口、というより問題の糸口すら明確ではない・・・いや推察は可能なのだが。
そんなわけなので、おそらく完結編であろう下巻を待ち焦がれてみようか。
193冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

空ノ鐘の響く惑星で 外伝-tea party'story-』渡瀬草一郎
昨年堂々の完結を果たした同名シリーズの短編集。
後日談と前日談を混ぜこぜにしており、フルコース後のデザート数種といった様相。
作品としても多種多様で甘かったり苦かったり辛かったりしょっぱかったりと。
ただ一ついえるのは、それらすべての積み重ねによって皆が得られた最高の結末を彩るに相応しい一冊だった、ということ。
正直彼らの物語をもっと読み続けていたいところなのですが、あとの物語は読者一人一人の胸のうちに、みたいな。
いやはや、これを読み終えて更に感激が増すとは、真の名作でありました。
194冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)シリーズ通算

バッカーノ!1705』成田良悟
タイトルからわかるように物語の始まりともいえる1931から遡ること226年。
いずれ不老不死となるかつての錬金術師ばかりが、次々と若々しい姿で登場。
物語自体は珍しく比較的一本道なので群像劇というほどではない・・・と思わせといて終盤は怒涛の勢いで展開/終わってみればいつもの感じ。
直接会う会わないはさておき、たった一つの物語の中で将来同じ船に乗船することとなる彼らが同時期にかかわりを持つ、というのはちとあからさまかにゃー、とは思ったが。
この後の彼らがどういう流れで200年後を迎えるのか・・・を判断するにはまだ材料が不足しまくりなので、1710に乞ご期待、という感じか。
195冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)