とても宜しい

『”文学少女”と慟哭の巡礼者』野村美月 
今回は正直全編通じての本格ホラー。
これまでに張り巡らせてきた伏線に加えるところの過去の真実=これまでの全てが反転。
ある意味ひぐらしにおける祭以前以後みたいな勢いで全てがうそに見えてくるような恐怖。
全ての事象は対比によって際立つわけだが、光と影のコントラストのとんでもなさがそれを証明。
そりゃ人間の一人や二人簡単に壊れるよなあ、とかしみじみと感じさせられてみたり。

まあ本編自体の素晴らしさもさておき、このシリーズの一番凄いところはラスト一行。
その一冊どころかシリーズ自体の印象すら変えかねない一言をサラリと挿入してくるところが楽しくもあり恐ろしくもあるわけなんだが、いやはや今回はそれが物凄い。
読み終えた直後から次の巻が待ち遠しくて仕方ない、そんな傑作。
239冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆★)