君のための物語

『君のための物語』水鏡希人
第14回電撃小説大賞<金賞>受賞作。
華やかさとも成功ともかけ離れ、夢破れ人生に絶望しかけていた青年が、奇妙で不思議で美しい彼との出会いから始まる幾つかの物語。
比較的BL臭漂うところが目新しいというか今風ともえるか、媚びるようなキャラも出ず、綺麗且つ流麗な文章と物語でぐいぐい読者を引き込む感じが強い。
読み進めるにつれて思ったよりファンタジー色の強い世界観だということがわかってくるものの、大体20世紀始めぐらいの西洋、ただし多少魔術的素因が拡張されてる、程度っぽいので雰囲気的にも上々。
彼という存在を明確にするためにラストのバトルは必要だったんだろうし、あの場面での二人の関係なんかも美しくは思えたものの序盤から中盤にかけての雰囲気が一番好みだったかな。
62冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆★)