森祭

『どちらかが魔女』森博嗣
過去に刊行された短編集に収録されたS&MシリーズとVシリーズの短編を纏めた一冊。
基本的に時系列順に収録されており、シリーズのファンとしては非常に堪能できる構成。
このシリーズに触れるのは数年ぶりだったが、今の非常に詩的且つ最適化されすぎた森作品と違い、とっつきやすいところというか、遊びのような部分が非常に際立った感じがして読みやすい。やはり俺が森作品で好きなのは精精Vシリーズまでなんだよなあと自覚するには丁度よい作品だった。
148冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)

工学部・水柿助教授の日常森博嗣
自伝的小説というか、どこまで小説かわからないエッセイ的作品というか、ミステリ解説的日記風小説とでもいうか、とにかく小説である。
N大学の若き助教授水柿君の極々普通の日常だの過去だの些細な事件だのふとした衝動なんかを徒然描いた作品。地の文はむちゃくちゃだし唐突に話題はかわるしわかりやすかったりわかりにくかったりと、なんか風変わりな人とダラダラ話してるような気分に錯覚するような。
まあそこがとても面白いのですきなんだけれど。
149冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)


工学部・水柿助教授の逡巡森博嗣
基本的なスタンスは前作同様。
時系列的に小説化デビュー後の話だけになったため、助教授としての日常は殆ど消失。
その分作家としての描写が多くなるが、あくまでも自伝とかではなく小説なのでお忘れなく。
全ての話において序盤と中盤と終盤で果てしないほど脱線してしまうところは、ツボにはまったときは楽しめるがそれ以外のときは半分流し読みみたいになってしまう。まあそれこそ読者の自由なのでいいんだろうけど。
しかし、こういう人こそ理系人間というんだろうなあとしみじみ思わされる。
150冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)