にさつ

『ケモノガリ』東出祐一郎
現象としてみると、狩の対象であるはずの愛玩動物の中に一匹だけ全てを殺害する能力を持つ化け物が混じっていたことで狩るはずが狩られる立場に落ちる羽目になった道楽者の社会不適合者たちの物語。
殺害することへの才能の塊であるところの、修学旅行で初めて海外を訪れた一見何の変哲もない男子高校生とそのクラスメイト達。極限の状態で目覚めた己の才能の発露に任せ、何よりも大事な幼馴染を守るために狩人達を狩るケモノガリと化す。
とてつもない衝撃作。
227冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆★)

『プラ・バロック』結城充孝
デビュー当時大好きだったが唐突に消息を絶つ、と思いきや消えたときと同じぐらい唐突に他のレーベルで賞とって復活。
文体は何か懐かしさを感じる、というかこの作者独特の味を保っている。
舞台が現代になり、尚且つリアルとバーチャルをリンクさせつつ、あくまでも同等の存在として描いた感じで、シリアルキラーとそれを追う警察たちの物語を構成。
正直あくまでもミステリではなく物語である感じというか、謎解きとかそういうのではなく生き方とか考え方を描いている作品である。
228冊目(☆☆☆☆☆☆☆☆☆)